気持ちの切り替え
父はもともとじっとしていることや単調な状況が苦手な性格であった。
音に対するこだわりが強い人でもあった。
苦手なものを耐え続けることが苦手だが、耐えることで認められるのだと考えている人でもあった。
病気をして、物事を耐えることができなくなっている。
一つのことに固執してしまいがちになっている。
記憶は混濁し、状況の理解が困難になっている。
苛立ってしまう前に、表情を見て、環境を変えること、執着してしまう前に意識を別のものに誘導することを心がけて接している。
一人になれる時間を少しでも作ること、静かな環境へ誘導すること、無邪気にはしゃげる環境を作ること、それを心がけている。
私が本人を都合よく扱っているだけなのかもしれない。
けれども、少しでも安心して過ごしてくれるのであるなら、それでも構わない。
気持ちの切り替えをサポートさせてもらえる今の環境を失いたくない。
守りたいと思うのだ。