逃げ
父が苛立っているとき、側に行きたいと思う自分と近づきたくないと思う自分のどちらもが確実に私の中にいる。
側に行かなければ父はますます不安がるだろうし、気持ちの整理がつけられなくなって、周囲への不信感を強めたり、怪我をしたりするかもしれないと思うと不安でならなくなる。
ただ、たとえば自分自身のことで手一杯になっている時、私自身が余裕をもてないまま、不安定な状態の父に会うと私自身も不安な気持ちになり、自分自身の気持ちを歪めてしまったり、落ち込んでしまったりする。
私が不安な状態であれば父はますます不安になったり、周囲への不信感を強めてしまうかもしれない。
悩んでしまいいつも動けなくなってしまう。
本当は自分勝手な時間を捨てたくないだけなのかもしれない。