2人の楽しみ。
父は歌を歌うことが好きです。
洋楽が好きで、父の好きな歌の歌詞を印刷してプレゼントしました。
ある日、父に、わたしが伺えない時間は何をしているのかと伺いましたら、歌を歌って過ごしていると少し照れながら答えてくれました。
なんでもないプレゼントでしたが、嬉しいですね。
父は旅行が好きでした。
海外にもよく行き、バリ島では毎日ゲームをして遊んだそうです。
その時、遊んでいたゲームを私は父とよく遊びます。
わたしもそのゲームが大好きで、友達にいただいたゲームのセットがあるからです。
わたしの好きなゲームを父も好きだったなんてなんだか不思議な心地ですね。
雨でない限り、父となるべくお散歩に行くようにしています。
行ける場所は限られていて、外のテラスまでです。
何を話すでもなく、ぼんやり日の光を浴びます。
幸せな時間です。
暑がりで汗っかきだった筈の父は、今ではずいぶんと寒がりになってしまいました。
父と過ごす時間はわたしは必ず上着を一枚脱いで過ごすことにしています。
真冬でも、父にはたくさん毛布を着せて、わたしはコートを脱ぎます。
けれども父の方がわたしよりもずっと寒がります。
それでも、父と同じ世界を共有している心地がして嬉しいのです。
真夏は暑さを感じづらくなっているのか、水分をあまりとってくれません。
そうやって、声をかけ続ける必要があるのも、楽しいことです。